グラマド的技法考察 (紙リン)
このコーナー、実に久しぶりです(笑)。
さて今回は、上玉の形を整えるときに使う、紙リンについて書きたいと思います。 
 
【MY・紙リン】 
数ヶ月前に、現在通っている工房の先生から「MY・紙リンを作りましょう!」と言われ、作ったのが
写真のものです。
  
 
拡大写真を見て、お気づきだと思いますが、私は4角のうち3角は切り落としちゃいます。
理由は、水に濡れた紙リンを1000度以上のガラスにさらすと、「シュー!」と水蒸気が出ます。
その水蒸気を逃がすために、袋小路となっている3角は落とします。
 
<理想の上玉形状>
<竿元のガラス絞り>

【目指すべき形状】
理想の上玉形状って、どんなものか。
とりあえず、いま私が目標としているのは、右図のような形
状です。(絵が下手くそで、申し訳ありませんが・・・)
 
特徴としては、巻き取ったガラスの真ん中辺りから、先端に
めがけて、少し細くしている所です。
 
ガラスを巻き取った後、ベンチに座りまず、吹き竿の根元に
ついたガラスを少々絞ります。
 
何でこれやるか?と言いますと、その後の作業で、根元につ
いた余分なガラスが自重等で、本体の方へ落っこちます。
 
じゃー、何で1箇所だけ残すのかって言うと、紙リンを持つ
時に、ある方向から持つ!って決めているからです。
 
一番自分に近いコーナーを切っちゃうと、蒸気が自分の顔
に掛かって、目がメッチャしみるからなんです(涙)。
 
では、この仕様で目がしみないのか!って言うと、そんな事
はなくて(笑)、時々目にきます。
 
どのコ−ナーを切らないで、残して置くかって言うと、写真を
見て頂くと分かりますかね?
 
最後に折り目を入れた時に出来る、MAXな袋小路の箇所
だけ残してます。
 


ちょうど、括りを入れる箇所に落ちてくるようなのですが、そうするとグラスの口元が厚くなってし
まいます。これを、防止するために行います。
  
続いては、本体の方です。
 
理想の上玉形状の図で、斜め傾斜がついてる所があり
ますね?この形状をどうやって作るか?がキモです。
 
私の場合、親指で傾斜を作ってますね。
上玉の大きさによりますが、親指のハラの部分だったり、
少し下のほうだったり。
(写真では、ガラスの代わりに粘土を使ってますが、量が
 少なかったので、親指の真ん中辺りで触ってます。)
最後に、私がよく先生に注意されていた事を載せて置きます。
(1)握っちゃダメ!
  (そうは言っても、握っちゃいますよね?!握った結果、上玉が妙に長〜くなる(笑)。)
 
(2)吹き竿を転がして、反対方向に折り返す時は、必ず紙リンを離す。
(折り返す時に一瞬ではありますが吹き竿が静止します。この時に紙リンを掛けていると、
   形が歪んでしまうため)