酒器雑感1

酒器雑感1

現在通っている、吹きガラス教室「グラススタジオ・ポンテ」さんで、 スタッフのH先生の送別会
での事。
オーナーさんのご自宅でやったわけなんですけど、テーブルにはたくさんのガラス製の器が並
られてありました。
  
特に酒器が多数置いてあり、ビール用、日本酒用ぐい飲み、焼酎用タンブラーなど、それぞれの
お酒に合ったグラスが、本当に彩り鮮やかに並んでいて、「おー、すごい!!」と感動してました。
(特にレースガラスに目を奪われました。ホントに綺麗なんだもん。)
 
酒好きな私としては、ガラスのすばらしさに出会えたのはとても幸せなことだと感じたのですが、
ふと自分の家に置いてある酒器の事を考えていました。
私はほぼ毎日晩酌をしてますが、自作ぐい飲みやタンブラーで飲むお酒は、やはり格別です。
 
何故か?
 
それは、自作ぐい飲みが酒の肴になっているからだと考えています。
一心不乱に口広げを行った時に出来た、洋バシを回す跡が見えたり、あるいはダルマで暖め過ぎ
て、クシャッ!となった器の直しの痕に、その時の心情を汲み取ることができる事が肴になってい
ると思います。 
 
まだまだ、変チクリンな物しか作れませんが、その姿に励まされたり、諭されたり、悔しい思い(これ
が一番多いかな?)もします。 
特に上手くいかず悔しい、と感じた時に、技術的に足りない事や、「次はもっとこういう形に・・・」
という理想を、酒器が投げかけている気がします。
 
これによって、自分の酒器製作に対する気持ちの変化を見る事ができ、非常に面白く思います。
吹きガラスをやり始めた時は、「あのお酒をこのグラスで飲もう。」という考えから、今は「このグラス
であのお酒を飲もう。」と完全に主従関係が変わってきています。
 
まー、これも変化といえば変化かも知れませんね(笑)。
 
しかし、何でこれ程までに自分ををすーっと受け入れてくれる、酒器にこだわっていまったのか・・・
  
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